年収1200万円超え

地味で仕事出来ない女の26歳浩美。彼女は将来的に仕事を辞め、リッチな暮らしをするため年収の高い男性と出会えるよう婚活を始めた。アプリでマッチングした年収1200万越え、甲高い声のぽっちゃり男性、龍太郎とお付き合いを始める決心をした。
「次のデートはどこに行こうか。」少し悩んで彼女はディズニーランドに行きたいと提案する。彼は可愛いものが好きでぬいぐるみを家に置いてあると話していた。きっとディズニーも好きだろう。「行きたい!」思った通り、彼は甘えた声でそう言った。

ディズニー当日、彼はダッフィーの耳をつけて現れた。35歳の男性が耳をつけているのを見るとちょっと心が引ける。でも、チケットもご飯も気前よく支払ってくれる。寒いと話したら、可愛いもふもふのパーカーも買ってくれた。食べるのが大好きな龍太郎はずっとポッコーンを手にしているため、手を繋がなくていいから楽だと思う浩美なのであった。
お昼の時間、連れて行かれたのはコース料理。ポップコーンも食べたのにまだ食べるの!?と思いつつ、目の前に並べられた洒落たランチに抗えず、平らげる彼女。彼も美味しそうに食べていた。
乗り物よりも可愛いものに目がない龍太郎は、キャラクターとの写真も積極的に撮りに行く。「楽しいね〜、夜はすき焼きでも食べようか!」この言葉に衝撃を受ける浩美。この人はお金持ちでも全部食に注ぐ人なんだなぁと思う。いいね!と答えつつ、彼女は自分の体型がどこまで持つか不安になるのだった。
ダッフィー

ビックサンダーマウンテンの2時間待ちに並びながら浩美は考える。元々細身の彼女だったが、最近は体重計にも乗っていない。冬で体型も隠れるからと、緩めのスカートばかり履いていた。今は会ってない時にダイエットすればいいかもしれない。しかし、結婚したらどうなるのだろうか。毎日この大食らいと一緒なんて耐えれるのだろうか。
「どうしたの?」お揃いで買ったダッフィのぬいぐるみを使って、彼は問いかけた。その可愛らしい行動に思わず顔が綻ぶ彼女。例え体型が変わっても、それだけ贅沢出来るお金があることが幸せなのかもしれない。そう思うことにした。
日も暮れた夕方、彼女は彼の家に行きたいとお願いする。だが、龍太郎は散らかってるからまた今度と言う。交際して日も浅い2人はまだお互いの家にも行ったことがなかった。実家暮らしの浩美はじゃあうちに来て!と方針を変えた。
それならいいよ。手土産を買っていこうという彼。ちょっと早まってるなと内心思いつつ、熱があるうちに一気に片をつけたい彼女は精一杯喜んで見せるのだった。
父と母とは友達のように仲がいい。婚活を始めたことも話していて、早く会わせてと言っていた。実際に家に行ったところ好感触だった。父は会社で偉くなりそうな人だね、と言う。
浩美が相手の年収に拘る理由は彼女の父にある。有名企業の取締役まで上り詰めた父の姿は浩美にとって憧れで、絶対的な存在だった。そんな相手に自分も絶対出会うんだと意気込んでいるのであった。

じゃあ今度は彼の両親にも会わせてもらいなよ。と彼女の父は言う。龍太郎は、はい!と元気よく答えた。彼の実家は広島だ。東京に住む浩美はどんなとこだろうと思いを馳せる。心の中は未来のことでいっぱいだった。
後日、次のデートはどこにするかと尋ねると、彼はここで食べよう!と今度は焼肉を提案してきた。いい加減にしてよと思う。浩美だが、何も言わずについていく。今日はいよいよ彼の住んでいる家にいかせてもらう日だ。
彼の部屋

「お邪魔します!」気合を入れて訪ねた彼の部屋は、散らかってると言う言葉通りだった。期間をあけたにもかかわらず、変わってないだろう部屋を見ると片付ける気がない人のようだ。その辺に積み重なっている服、所々に置かれた段ボール。キッチンに至っては全く料理をしないであろう様子が伺えた。洗っていない食器にこびりついた食べかす。戸棚を開けるとラップの芯が10個ほど出てきた。お手洗いにも同じようにトイレットペーパーの芯が無造作に置かれていた。
これは家政婦になるつもりで気合を入れて片付けをしなければ!真面目な浩美は母性本能と使命感に駆られ、この部屋を掃除してあげると申し出る。今度お願いするとはにかんだ彼をこの時は可愛いと思えた。
窓に目を向けると可愛らしい人形が並んでいる。こんなに可愛いものを置くなら片付けたらいいのにと思う。折角の人形が悲しんでる気がしてしまう。
ふと、ベット近くの段ボールに目が止まる。なんだか段ボールの上がキラキラとしているように見える。気になって近づいてみて、浩美は絶句した。

なんと、切った後の爪が散らかっていた。しかもその上に埃が被っている。これはどうしたことだろう。いくら自分の身に無頓着なタイプとはいえ、限度があるのではないか。この部分まで愛していけるだろうかと不安の強まる彼女。
そんな青ざめる彼女に気付くことなく、彼はまだしたことのないキスを求めてくる。これは、無理だ。そう思ってしまった彼女は逃げるように彼の部屋を飛び出した。いくら年収が高くても、最低限のことも出来てない人。一緒に暮らしていて、楽しいと思えなくなる未来が想像できた。
帰ってきた後に、LINEが何度か来たが彼女の気持ちが戻ることはなかった。
riri著









コメント
コメント一覧 (1件)
2記事目の検収を行います。
今回は1記事目の続きになるようです。
記事の内容はテーマに沿ったいい作品になっています。
それでは注意点を指摘していきます。
タイトル:
記事はタイトルが重要な役割を持っています。
1~32文字数くらいでタイトルを書く。
→原則、32文字(googleの検索より)までですが、1~2字くらいはオーバーしてもよいので、ギリギリいっぱい使いましょう。
28字~33字の間に収まればOKです。
画像とタイトルを見て読者は読む読まないを決めます。
またタイトルで結論を言わないように注意 して下さい。
→「んっ?」と気にならせるタイトルがベストです。できる限り、結論を言ってしまうのはさけましょう。
結論を知ったら、読者はタイトルだけで読むのをやめちゃうので、せっかく頑張って書いた本文が読まれなくなってしまいます。
今回の場合は
「玉の輿を目指して」ですが、読者に興味を最っと引くために
例えば「仕事が出来ない地味なOLが逆転の玉の輿を・・・」といったタイトルが良いと思います。
文章力もあり内容も分かり易いので、これからもこの様な人間ドラマの記事をお願いします。
タイトルの修正をして頂ければ検収完了と致します。
どうぞ宜しくお願いします。
井上保夫