私の初恋の後悔

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プロローグ

人と人との出会いは一期一会と言いますが、いつどんな時に誰と出会うかは、その時になってみないと分からないものです。

友達や親友、仕事の仲間、そこから恋愛というものに発展して家族になったりすることもあれば、たった一つのすれ違いから永遠の別れに発展することもあります。

本当に幾つになっても人間関係というのものは不思議です。

ですが、出会いと別れを繰り返していくうちに、人はいつの間にか成長していたりするものなのかも知れません。

その出会いや別れの中でも、誰もが一度は経験すること。

それは人を好きになるということです。

恋愛というものは、人間関係の中でも最も複雑であると同時に、人として成長させてくれる部分も大きいのではないでしょうか。

その中でも最も皆さんの記憶や心の中に残っているのは、やはり初恋の出来事ではないでしょうか。

皆さんにはどんな初恋の思い出がありますか。

好きな人と結ばれる人もいれば、想いを伝えないまま終わって後悔をしてしまったり。

その物語は人によって様々です。

今回は、そんな初恋の出会いと別れに接点を当てて、私の体験談をお話していこうと思います。

 

彼との出会いと幼い私

 

私の初恋は小学校3年生くらいのとき。

私の家は親兄弟、親戚同士の仲がとても良く、父親の両親(私の祖父祖母)とお兄さん家族が住む実家が同じ市内だったこともあり、学校が休みになる度に良く泊まりがけで遊びに行っていました。

初恋の彼との出会いはその時です。

その彼は7歳年上の従兄弟のお兄さんの友達でKくんと言います。

従兄弟の家に彼がよく遊びに来ていたのです。

Kくんは、メガネがよく似合う優しい雰囲気のカッコいいお兄さん。

私は7歳年下の妹とふたり姉妹で長女。

兄という存在に憧れを抱いていた私は、そのお兄さんの優しい笑顔に、幼いながらもときめきというものを感じていました。

その上、Kくんは物凄く優しく面倒見が良いんです。

私が従兄弟の家に遊びに行くと一緒に遊んでくれたり、勉強もできる人で、たまに学校の宿題を手伝ってくれたりもしました。

私の両親は当時共働きで、なかなか両親と一緒に過ごす時間が取れないことが多かったのですが、祖父の家で彼に会うたびに、彼は私の遊び相手をしてくれました。

そのおかげもあってか、不思議とその当時は寂しい思いをした感覚があまりありません。

私の中では温かく、今でも楽しい思い出になっています。

もうそんなKくんに私が恋心を抱くまでの時間は早かったです。

自分の気持ちを自覚し始めた頃には、彼に会うために従兄弟の家に遊びに行っていました。

彼がいるというだけで、私の中の世界が少し違って見えました。

でも、あの頃の私はまだ、恋がどういうものなのか分かっていない、幼い子供でした。

今思うと恥ずかしいことを平気でやっていたと思います。

彼が居るって分かると走って抱き着いたり、彼の横にベッタリくっ付いて離れなかったり。

好きな人に会えて嬉しい気持ちが、すぐ顔や行動に出ていたりと、とても分かりやすい行動を取っていたと思います。

なんか、子供がただ気持ちに任せて勢いだけで突っ走っている感じ。

今でもたまにふと思い出しては、「あの時はなんで、あんな恥ずかしいことを平気でしていたんだろう」と思います。

当時の私は子供ながらに真剣でしたが、私のアピールを受けているKくん本人は、ただの子供の飯事くらいにしか思っていなかったでしょう。

そんなお兄さんと妹のような関係がしばらく続き、私が中学生になった頃、その関係に少しずつ変化が起き始めます。

思春期に入った私

私は中学に上がっても相変わらずKくんへの気持ちは変わることはありませんでした。

むしろ思春期に入った私はKくんへの想いがさらに募っていくことを自覚しはじめます。

それと同時に、Kくんのことを好きな人として意識し始めた私は、恋愛というものへの恥ずかしさを感じ始めていました。

小学校の頃のように抱き着いたり、彼の横にベッタリいるということが恥ずかしくなってしまったのです。

彼のそばに行くと緊張して、どのように接すればいいのか分からなくなってしまいました。きっと少しそっけない態度だったかもしれません。

その頃の私は、学校での人間関係があまり上手く行っておらず、虐めにもあっていたため、自分の部屋に篭るようになり、従兄弟の家に遊びに行くことが少しずつ減っていきました。

周りの人に相談できなかったこともありますが、好きな人にそんなことが起きていたなんて、恥ずかしくてとても言えません。

自分のことで頭の中が一杯一杯だったと思います。

そんな私にKくんも何かを感じていたのかもしれません。

その後のKくんの行動に、私の彼への気持ちがさらに強くなります。

 

 

後編へ続く・・・

彼の優しさと私の戸惑い

私が学校の虐めや人間関係で悩みながらも、なんとか学校を休まずに通っていた頃、同じ中学校の卒業生だったKくんと従兄弟のお兄さんが学校の行事がある度に、学校に顔を出すようになったのです。

きっとKくんや従兄弟のお兄さんの担任だった先生が学校に居たことも訪れる理由の一つだったかもしれませんが、私のことを心配して来てくれていたのだと思います。

さらに、夕方の下校時間になると学校の校門の前まで、Kくんと従兄弟のお兄さんが一緒に学校まで迎えに来てくれたり、その帰り道にコンビニに寄って一緒に買い物をしたりしてくれました。

そんな彼の気遣いに、私の心はまた救われていました。

それからまたKくんとの関わりが増えていく中で、私は彼が取る行動に心が揺さぶられていくのを感じ始めます。

今までのKくんは、どちらかというとお兄さん的行動をとることの方が多く、私のことを子供扱いをする感じでしたが、街中で彼と偶然会ったりした時に私のことを驚かせてきたり、急に膝カックンのようなボディタッチをすることが増えてきたのです。

そんな彼の行動に、恋愛経験ゼロの私の心はドキドキしっぱなしで、それを彼に悟られないように必死に隠していましたが、きっと彼にはバレバレだったと思います。

でも、それと同時に私の中では彼に対する期待の気持ちと、そんな筈はないと思う否定の気持ち、そして、もし彼に想いを伝えたとき、その後の関係が変わってしまうかもしれないという恐れの気持ちが混じり合い、どうしたらいいのかと戸惑いを感じていましたが、その当時に彼と過ごした時間は私にとって、とても幸せな時間でした。

 

人生初の告白と後悔

きっとその時の私たちの関係は、俗にいう友達以上恋人未満の関係のようでした。

そんな関係を変えようと私は、勇気を出して彼にこの気持ちを伝えようと動き始めます。

私が中学生の頃は、まだ携帯を持っていない時代でしたので、従兄弟のお兄さんに頼んで彼と二人きりになれる時間を作ってもらいました。

私は彼に従兄弟の家に遊びに来てもらい、二人きりになったタイミングで緊張をしながらも勇気を振り絞って。

「私はKくんのことが好きです。」

「Kくんは、私のことを妹のように思っているかもしれないけれど、私は本気でKくんのことが好きなんです。」

と、私にとって一世一代の告白をしました。

彼はきっと、私の突然の告白に驚いていたと思います。

告白をした後に複雑な空気が流れた感じがしたことを今でも覚えています。

私は彼に「返事は今じゃなくても大丈夫、ゆっくり考えて欲しい」と伝えました。

私自身が後悔しないためにも、自分の想いを伝えることは大事なんだなと思った反面、告白してしまった後の後悔も同時に感じていました。

告白をしてからの彼との関係は、少しずつギクシャクしたものへと変わっていってしまいました。

私はそんなギクシャクした空気に耐えることが出来ず、また、ギクシャクしたまま彼に嫌われてしまうことが怖くなってしまい、彼からの返事をもらう前に自分から「あの告白は無かったことにしてしまって良い」と言ってしまったのです。

今思えば、私は自分勝手でまだまだ子供だったと思います。

自分で「本気で好きだ」と言っておきながらも、フラれるのが怖くて逃げ出してしまったのですから。

その当時の彼が私のことをどう思っていたのかは、今となっては分かりません。

ちゃんと返事を聞いておけばよかったと思う自分もいれば、あの時はあれが私の中で精一杯だったんだと思います。

要は、自分に自信がなく、心に余裕が持てない子供だったということです。

告白後の想いと別れ、そして今の私の想い

 

その後Kくんとは、自然消滅のように会うことは無くなっていきました。

彼の連絡先や住んでいる場所を知る前に会わなくなってしまったため、彼が今どこでどんな人生を送っているのかは分かりませんし、それを知る手立てもありません。

今はただ、彼が幸せで素敵な人生を歩んでくれていることを願うばかりです。

もし今の私で、もう一度彼に会えるのなら会ってみたい気持ちもどこかにあります。

ですが、きっとこの初恋は私の大切な記憶として思い出すくらいが丁度いいのかもしれません。

私の初恋が温かくて懐かしいものになったからこそ、体験談としてお話しが出来ているのだと思います。

今の私も相変わらず恋愛に関しては、臆病で不器用なままですが、彼を好きになったことへの後悔だけは不思議とありません。

きっとこれからも、私の中で懐かしい良き思い出として残っていくことでしょう。

あとがき

今回は、私の初恋の体験談をもとに出会いと別れのお話をしてきました。

出会いと別れがもたらす経験が、少しでも人に良い影響を与えるものであることを心から願うばかりです。

この記事を読んで下さった皆さんが、少しでも懐かしくほっこりとした気持ちになってくださったら嬉しいです。

 

END・・・

 

k585著

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