初恋は実らないっていうけど本当かな?
一人の人をずっと好きでいられたら、それは素敵なことだと思う。
彼との出会い

私の初めての恋。それは高校に入学してすぐの宿泊研修だった。
それまでの私
中学までは部活動に夢中で、全くと言っていいほど恋愛には無関心。告白されることはあっても、付き合うってことに興味が持てずにいた。
そのまま高校へ進学し新生活がスタート。私は早く家から出たいという気持ちが強くて、家からは離れた高校を受験。無事合格し念願の下宿生活を送ることになった。
家族から離れ一人での生活。誰に干渉されることもなく、好きなことをして過ごせる生活に完全に浮かれてた。
毎日誰かと下宿の門限まで遊んで、週末は友達の家に泊まりに行くこともあった。
あれだけ熱中していた部活動といえば、中学3年の時に怪我で手術をしたこともあり、そこでリタイア。自宅外からリハビリ通院してまで続ける気にはなれなかった。
初めての感情-宿泊研修-

私が進学した高校では入学して2か月ほど経つと宿泊研修がある。
バスで隣の町まで移動し、全体で施設などを見て回った後は班で自主研修するというものだ。
一応各班でスケジュールを組んで研修となるがほとんどの場合、集合時間を守りトラブルを起こさなければ何をしてもいい時間になっていた。
私たちの班は遊園地に行くスケジュールを立てていた。
「女だらけで行っても面白くないよね」って話になって、仲のいい同じクラスの男友達の班に一緒に行こうと声をかけた。
その班のメンバーに彼がいた。
あまり目立つタイプではない彼。男友達のグループにいたけど、それまでは気にかけたこともなかった。
楽しい自主研修-遊園地での出来事-

その日の天気は最高に晴れていて、しかも平日の遊園地は混んでないから何をするにも快適!男女8人で盛り上がった。
「ねぇ次何する?」
『私アイス食べたいな』
そんな会話をしながら歩いてると、3歳くらいの男の子が一人で歩いているのが目に入った。
・・・迷子だったらどうしよう、声かけた方がいいのかな。
なんて迷ってると、彼がその男の子の所に行って
「あれ?ママとパパは?」
って声をかけた。
するとその男の子は「ママいなくなっちゃった」と大きな声で泣き出した。
彼は優しく「もう大丈夫だよ。ママ探してあげるからね」って言いながら男の子を頭をポンポンって撫でていた。
その姿を見た時に
『私もあの男の子みたいに彼に頭をポンポンしてほしい』って感情が急に湧き出して、胸が熱くなるのを感じた。
それから無事に男の子のママは見つかり、楽しかった自主研修は終了。
ホテルについてオリエンテーションを受けながら、私の頭の中は今日の彼の姿でいっぱいになっていた。
オリエンテーションも終わって部屋に戻っても、彼のことが頭から離れないし考えると胸がドキドキした。
・・私どうしちゃったの?
初めての感情にどうしたらいいのか、自分でもわからなかった。
学園祭で急接近

宿泊研修も終わり、いつもの日常に戻っても私の彼に対する感情は変わらなかった。
変わらないどころか、あれ以来男女の仲良しグループとして放課後や休日に遊ぶことが増え、彼への気持ちは膨らむばかりだった。
これが「好き」という感情なのかも理解できないまま・・。
すっかり夏を感じる季節になったころ、学校では学園際の準備が始まった。
担当決めで私と彼は張りぼて作りのリーダーと副リーダーををすることになった。
放課後の打ち合わせに必要な材料の買い出し、それから張りぼて作成と本番の日まで毎日一緒に過ごすことになった。
彼のそばにいられることが楽しくて嬉しくて、でも他の女の子と話しているのを見ると苦しくて。自分の感情についていくのに必死で、クタクタなのに彼のことを考えると眠れない日々が続いた。
「もうさ、それは好きってことだよね。」
お昼休みに友達に相談すると、そう言われた。
・・えっ?これが好きって気持ちなの?
「っていうかさー、みんな気づいてるよね。見ててバレバレだもん。」
・・うそ?!そんな私わかりやすいの?!
その言葉にショックで何も返せなくなった。
「たぶんむこうも好きだと思うよ。だって、二人一緒の時楽しそうだもん。明日学祭の本番だし告ったらいいじゃん。彼女作っちゃたらどうするの?嫌でしょ。」
それまで恋愛で悩んでいる友達の話を聞いても、「そんなに辛いならやめればいいのに」としか思ってなかった私。
でも自分が恋をして、辛いことも、悲しいことも、彼と一緒にいることで得られる幸せな時間で全部吹き飛んじゃうことを知った。
もっと彼のことを知りたい。私のことも知ってほしい。もっともっと一緒にいたい!
自分の気持ちに気が付いた私は、そのまま張りぼて作りの仕上げをしてる彼の所まで走っていた。
ついに彼に告白‥その結果は?

作業場につくと彼は一人で仕上がりのチェックをしていた。
『少し話したいことあるんだけどいい?』
と聞くと彼は「いいよ」と言って、一緒に並んで座ってくれた。
「どうしたの?」と聞いてくる彼にどう話したらいいのかわからずうつ向いていると
「もしかして愛の告白?」と言って笑顔を向けてくる彼に向って、
『研修旅行の時から好きだったみたい!彼女にしてください!』
とかなり上ずった声で人生で初めての告白。
彼からの返事は・・・
「ごめん。一緒にいるとすごく楽しいけど、友達としか思えない。ほんとにごめん。」
そう、彼からの返事はNO。
私の初恋は実らなかった・・。
だけど私は告白してよかったと思う。
人を好きになる気持ちを教えてくれた。
好きな人が自分のことを好きでいてくれることは奇跡なんだって教えてくれた。
彼と一緒に過ごした時間は大切な思い出で、あれから5年以上経ったけど今でも思い出すと切なくて懐かしくて、そして幸せな気持ちにさせてくれる
よく初恋は実らないなんて話を聞くけど、それでも実らなくても初恋は特別な時間を与えてくれるものだと思う。
今でも彼との大切な時間は、辛い時・苦しい時に勇気をくれる宝物だ。
muramasa著









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