花言葉の意味が伝えたかったことは

5年前に主人が交通事故でこの世を去った

若くして結婚し、双子の小学1年になったばかりの女の子とどうにか普通に暮らせるようになったが、主人が亡くなった当初は 娘2人を抱えて泣いてばかりの毎日だった。

月日が流れ、やっと普通に生活できるようになってきて、趣味のガーデニングにも

目を向けるようなってきた。

そして休日は度々近くのお花屋さんやホームセンターへ行き 花や樹木の苗、野菜を見に行くのが楽しみとなった。

メルヘンチックな可愛いお花屋さん

今日も暖かくなってきたから、春の花でもチョイスしてこようかと、子供たちを連れて最近オープンしたばかりのメルヘンチックな可愛いお花屋さんに出かけてみることにした。

オープンしたてという事もあって、店内はにぎわっていた。

「ママー見てみて!このお花可愛いよ」手に持っていたのはすみれの花だ

春の花の定番と言ってもいい可愛い花だ

「そうだね、これにする? 何色がいいかな?」

すると、もう一人の娘が来て

「ママ、これがいいよ」と持ってきたのは、なんと花ではなくて アイビーであった。

「花林ちゃんはお花じゃなくて、葉っぱがいいのね」

花林の小さな手には鉢からこぼれそうなくらい、に元気のよいアイビーが青々としていた。

「うん、だってパパがこれにしなって言うんだもん」 何を言い出したかと思ったら

花林の指先が数メートル先に立つ店の店員を指さしたのであった。

「花林ちゃん あれはパパじゃないでしょ もうパパはお空に行っ、、、、、」

そう言いかけたら 店の店員がこちらを振り返ったのだ

私は一瞬目の前が 真っ白になった こんな事ってあるのか?!

5年前に亡くなったはずの主人が立っている いや 現実的には主人ではない、店の店員だ

しかし、子供が間違えるくらいにそっくりだった。よくよく観察してみると

背格好や動く仕草もそのものだった。

まるで狐につままれたかのようだった

あまりにも私が呆然と店員さんを見つめていたので それに気づいてこちらに向かってきた。

「お客様いかかですか? 先ほどこちらの娘さんがお庭に植えるのに、どれにしようかと悩まれていまして お花は好きではないとおっしゃったので、こちらの アイビーをおすすめしたんですよ」

なぜだか胸が高鳴った。

「こっ、これはありがとうございました。こっちのすみれと寄せ植えにしてもよさそうですよね」

つい動転して声が上ずってしまった。

遠くから「店長~」と呼ばれて、軽く会釈して行ってしまった。

あの人店員じゃなくて店長だったんだ、、、

すみれの花とアイビーを買って 「暗くなる前に寄せ植えにしようね」と子供たちと家路に向かった。

数日後

数日後、私は先日買った すみれとアイビーに水をやっていた。

そこへ、あの花屋の店長が自転車でやってきた。

「あっ!おはようございます 先日はありがとうございました」 私の事覚えているのか不安だった

声かけるのにこんなに勇気がいるなんて久しぶりに味わった感覚だった

「おはようございます。 こちらにお住まいなんですね 店とはずいぶん近いですようね

また来てくださいよ お待ちしますから」と軽くかわされて笑顔で去って行ってしまった

なんとなくみじめな気持ちなった。

その日夕飯の支度をしていると、チャイムが鳴った

インターホンには店長らしき人が見えるじゃないの どうしたんだろう

「はーい」小麦粉がついた汚れた指の先で ドアを開けると 

手には白くて可愛いマーガレットの花束をもった店長が立っていた

「どうしたんですか?」 「いや~今朝は時間がなくて素っ気ない態度ですみませんでした。」

そう言って、手に持った花束を渡された。

「そんなことないですよ、それにこんな売り物頂くわけにはいきませんよ」

「いいんですよ、これは行き場がなかった花たちなので、どうか気にしないでもらってやってください」

「ありがとうございます」 そう言ってありがたく頂くことにした。

翌週の夕方もまた店長が来て、今度はストックの花を持ってきた

その翌週は忘れな草

 その次の週はリナリアの花

そう毎週 色々な花を持ってきてくれた。

花のある生活は気持ちのいいもので元気が出る

そして、毎週その日が来るのが楽しみになっていた。

その度にお互いの話をしたりして、まるで主人が戻ってきたかのように

幸せを感じた。

花言葉

ある時TVを見ていたら

花言葉についての特集をやっていた。

そう言えば、店長が持ってきてくれた花の 花言葉ってなんだったんろう

スマホを手に取りググってみた。

初めて会ったときは アイビーだった 永遠の愛

次に来たときは   ストック    愛情の絆

その次は      忘れな草    私を忘れないで

その次が      リナリア    この恋に気づいて

何これ! 胸がはじけそうなくらい鼓動がなっている

忘れないで? 気づいて?  どんな意味があるんだろうか  偶然だろう

主人は死んでいないのだからと、自分に言い聞かせた。

主人とは別人だが、心惹かれてしまったのか?

それとも勝手に脳がそう判断しているだけなのか

でも確実に好きになって来ていることは確かだ。

「ピンポーン」

店長だ!

店長だ!

店長 今日はやけにお洒落しているみたい

手にはたくさんの真っ赤な薔薇の花束

顔を少し赤らめて「今日は残り物ではないですよ!

僕の心からの気持です お付き合いしてくれますか?」

私は びっくりして動揺して思わず 店長に抱きついてしまった。

店長はバラの花束と一緒に優しく私を抱き寄せてくれたのであった。

END

 

 

 
gt著

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