皆さんの初恋はいつだったでしょうか。
幼稚園、保育園に通っていた頃、小学生の頃など様々だと思います。
記憶にないという方もいるでしょう。
僕は、大人になるまでその恋の事を忘れていました。
初恋の相手との再会

「〇〇小学校出身のYです。」
Yさんとの再会は約15年ぶり。まさか初恋の相手に、当時流行り始めていた
SNSでメッセージをもらえるとは思ってもいませんでした。
自分自身も初恋の事は忘れていましたが、
声をかけられて昔の記憶が蘇ってきました。
Yさんはよく笑う明るい子でした。
一緒にいるとこっちまで楽しくなれる、ムードメーカー的存在です。
しかし、一方で身体が弱く、学校で倒れた事もあり色々な意味で気になって
仕方がない存在でした。
また、Yさんは絵を描くのが得意で、休み時間にはよくノートに絵を描いていました。
僕は少しでもYさんと仲良くなりたくて、Yさんが好きだというキャラクターの絵を、
家でたくさん描いて練習していました。
描いた絵をYさんに見てもらい、褒めてもらうのが学校に通う楽しみでした。
Yさんに認めてもらいたい、好かれたいとずっと考えていたのだと思います。
Yさんへの想いは高まる一方ですが、Yさんは他の男子生徒からも人気者。
「〇〇君がYさんに告白したんだって!」
という様な噂はよく耳にしていた記憶があります。
ライバルの多さに怯み、そして何をするにも自信のなかった僕は、
自分の気持ちをとうとう打ち明ける事が出来ないまま学校を卒業し、
Yさんとも離れてしまいました。
子供の頃、密かに憧れていたYさんからの突然のメッセージに、その日は喜びと驚きでなかなか
寝付けなかったのを覚えています。
同窓会に向けて

何通かメッセージのやりとりをするうちに、
Yさんが僕に声をかけてきた理由がわかりました。
「地元に残っている同級生を集めて、同窓会がしたい。」
地元にしがみついていた僕は、
Yさんにとって単なる同窓会メンバーの一人でした。
Yさんへの想いで一人盛り上がっていた僕は、
この同窓会はチャンスだ!と、一人ドキドキしていました。
Yさんに自身をアピールするためには、自分磨きが必要だと感じた僕は、
まずは見た目からと思い、おしゃれな服を探しにデパートへ行ったり、
少々たるんでいた身体を引き締めるためのトレーニングをしたりしていました。
また昔のようにYさんと仲良くなりたい!
Yさんに自分の想いを伝えたい!
その気持ちが僕を動かしていたのだと思います。
打ち合わせ

僕が同窓会に向けて頑張っている所に、Yさんからメッセージが届きました。
「一度顔合わせして、同窓会の打ち合わせをしたい。」
他に共通の友人も一緒に、一度会いたいとのこと。
もしYさんと一対一で会う、という事になっていたら、
緊張で何も打ち合わせできない所でした。
こうして約15年ぶりにYさんと会ったのですが、
姿や声など、昔の印象そのままに大人になったように感じました。
僕は緊張してしまい、何の打ち合わせをしたのかはっきりと覚えていません。
ただ、Yさんは変わらず明るく、いるだけでその場の雰囲気を明るくする様な、
僕にとってとても魅力的な女性でした。
一時間ほど話をしてその日は解散しましたが、同窓会の当日、
またYさんに会える事を想像して浮かれながら帰宅しました。
酔った勢いで

打ち合わせの一週間後、ついに同窓会当日を迎えました。
会は夜からにもかかわらず、朝からそわそわと落ち着かなかった事を覚えています。
着ていく予定の服を朝のうちから着てみたり、Yさんとのメールを何度も
見返してみたりして開催時間を待っていました。
夜まで落ち着きなく家の中を行ったり来たりしていました。
そして夜、同窓会の開催場所は地元の小さな居酒屋。
僕は開催時間30分前に到着し、ボックス席でメンバーが集まるのを待ちました。
一人、また一人とメンバーが集まってきます。
久しぶりに会う友人たちを懐かしく思いつつも、僕はYさんの事を考えて
そわそわしていました。
そこにYさんからのメール。仕事の都合で到着が遅れるとのこと。
待っている時ほど到着が遅れる法則でもあるのか、と思いつつも
既に集まっているメンバーで先に乾杯しようという事になりました。
僕はあまりお酒が飲める方ではないのですが、この時は緊張を
ほぐすつもりで、早いペースでお酒を飲んでしまいました。
飲み始めてから30分ほどしてついにYさんが到着しました。
仕事帰りという事で、あまり見ないでと言われてしまい、
自分のグラスを見つめていた事を覚えています。
Yさんが合流してからしばらくして、子供の頃好きだった人は誰か?という
話題になりました。
既にかなり酔っていた僕は、酔った勢いに任せてYさんに向かって、
子供の頃からの思いを打ち明けました。
明るい性格や笑顔が好きだ、と。
Yさんは明るく笑いながらこう言いました。
「なんで子供の頃言ってくれなかったの?
言ってくれてたら今頃結婚してたよ。
今は彼氏がいるから無理だけどね。」
帰り道、少し泣いてしまいました。
Yさんとは、今もいい友人です。
僕は、Yさんの幸せを願っています。
yasuda著









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