夢にまでみた彼氏との結婚が目の前に。その時彼が放った言葉とは、、

初めての彼氏

私が高校3年生の時、初めての彼氏が出来た。

3つ年上の20歳だった。

私と彼は、同じ建物の違うお店で働いていた。私はアルバイトで、彼は隣のお店の店長さんだった。

家族以外の異性と初めて手をつないだ。

目のやり場がない。会話もそわそわしてしまう。『手をつないでいる』それだけで頭の中はいっぱいだった。

今までは同じ学校に好きな人が居たりして、学校が楽しみだったが、彼氏と出会ってから、早く学校が終わって欲しくてたまらない。ただ、学校が終わったからと言って彼は社会人だから会えるわけではないのだけど。

お互い飲食店の店員だったことから、土日は出勤必須だった。彼の休みは月に4回ほどだった。私は学生だから、1日中デートなんて夏休みか冬休みくらいしか考えられなかった。

初々(ういうい)しい時期はあっという間に過ぎ、私は彼の居ない生活なんて考えられなくなっていた。

初めは『好き』で付き合ったというよりは『何となく』といった気持ちの方が強かったのだが、いつの間にか『人生で一番好きな人』になっていた。テスト勉強ははかどらない。来る日も来る日も彼の事で頭がいっぱいで当時普及し始めていた携帯電話のメールが来ないかとしきりに携帯電話を見つめていた。

社会人になって

高校を卒業すると、彼はお祝いにバッグをプレゼントしてくれた。これから社会人となる私にぴったりなバッグだった。

彼は、『これからもずっと側にいるよ。離れない』突然そう言ってくれた。

幸せでうれしくて、こんな気持ちは初めての経験だった。

しかしそれからすぐ彼は急に私と別れると言い出した。

5月の事だった。就職して間もない、あのバッグがようやく使い慣れてきた頃だった。

その日はご飯を食べてお泊りをしようと約束していた。なのに、だ。

理由がわからず、悲しくて悲しくて何とか会社へ行くも土日は耐えきれず、友達の所に入り浸った。

するとわずか3日で彼がヨリを戻してほしいと懇願してきた。

後でわかった事だが、彼は急に精神的に余裕がなくなったらしかった。

人生初めての別れが想像以上にショックだった私は、復縁を頼まれた時うれしかったが、彼に対して疑心暗鬼になってしまっていた。それから不安で仕方なく何度も彼に不安な気持ちをぶつけた。度々喧嘩をした。

徐々に落ち着きを取り戻した私は、一般的にはまだまだ早いのだけど、高校も卒業したし、結婚したいなぁなんて考えていた。

仕事の時間以外は一緒に居られる。月に4回、数時間しか過ごせなかった私にとって彼と一緒に住むと言う事は、夢のような時間だ。恐らくこの時の結婚願望が人生で一番強い時期だった。この後にこれほどまでに結婚を夢見た事はない。この時より後の相手がどうこうではなく、この年頃の結婚願望がある女の子はそれほど強く結婚を夢見ているのだ。

しかし、結婚願望のある女性なら誰でも一度は通った事があるかもしれないが、いくらこちらが結婚を意識しても、待てど暮らせどそんな話にはならないものである。

そうなってくると間接的でもいいから知りたくなる。例えば、テレビでプロポーズの場面なんかを一緒に観たりすると、『どんな顔して観ているのかな。。』なんて気になってしまう。

まだまだ幼稚だったため、友達伝えで知りたいな、とすら思っており、とにかくどんな形でもどんな内容でもいいから、彼から『結婚』に対しての考えを知りたくて仕方がなかった。

この時すでに付き合いが始まってから3年が経っていた。

当たり前の存在

私も社会人になってからは、休みが合わせやすかった。彼の実家へもよく行った。あまりに仲がいいので、周りからは夫婦みたいだねとよく言われ、そんなことでも嬉しかった。なんか疑似体験で周りから言われるたびに彼と夫婦になれた気がしたからだ。

私は二十歳になっていた。

世間的には大人だ。成人式も終わった。もういつ結婚を申し込まれても親にも反対されないだろう、この頃はそんな風に思っていた。

ある日彼から結婚の話が切り出された。

いよいよだ。心待ちにしていた。

しかし、内容は私と結婚、なんだけれども、想像していた、言ってほしかったセリフではなかった。

『母親が籍を入れたら?って言っている』

そんな感じだった。シチュエーションも特別ではなく、いつもの地元を車で走っているだけだ。

『え・・・⁈あなたの気持ちや考えは・・・⁈』

今だから思えるが、彼なりに必死な思いで、やっと言えたのかもしれない。

母親の事は口実で、本当はセリフも用意していたけれどいざ言おうとしたら、その内容になってしまったのかもしれない。

でも、まだ若かった私はそこまで考えが及ばず、ただショックを受け、結局彼の考えや気持ちを聞く事は出来ず、そのまま本当に別れてしまった。

あんなにまで夢見ていた彼との生活がここで終わってしまった。

 

sayuri著

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