定期を拾ってくれた先輩に一目惚れした結果…

 

皆さんは”一目惚れ”の経験はありますか?

 

一目見た瞬間に胸が高鳴ったり、その人から目が離せなくなったり…

しかし、今まで全く話したことがない人なわけですから、

どのように発展させるべきか、アプローチしていくべきか悩みますよね。

 

今回は私が高校生の時、一目惚れをした実体験について紹介したいと思います。

 

出会い


彼との出会いは、ある日の帰り道だった。

私の高校は駅から少し離れたところにあり、駅から高校まで通学バスで通っていた。

その日は最終の通学バスに友人数名と駆け込み乗車をしたが、私は慌てていた。

「定期がない!学校に置いてきちゃったかな〜…」

リュックの中を漁るも見つからない。

 

探しているうちにバスは駅に到着し、降りるよう促された。

リュックの中を探しながら、バスを降り駅に向かっていると…

 

『すいません!』

 

後ろから声を掛けられた。

そこには小柄で笑顔の爽やかな彼が立っていた。

 

『バスの中に落ちてましたよ。探してましたよね。』

一目惚れだった。
私にとって人生で初めての一目惚れ。

 

「あ、ありがとうございます。」

『いえ、それじゃあ。』

 

笑顔のまま彼はそのまま立ち去ってしまった。

 

 

再会!そして、アプローチ


あの日以降、私の頭の中は彼のことで頭がいっぱいだった。

 

「笑顔が素敵だったなあ」

「彼は何年生なんだろう…」

「どこのクラスなんだろう…」

 

私の高校は私立であったため、クラスも多く同学年でも知らない人は沢山いた。

 

そんなことをモヤモヤと悩んでいたある日の放課後、友人と話していると友人の兄が訪ねてきた。

すると友人兄の後ろに、あの彼がいた。

 

私は驚きと嬉しさで思わず声をかけてしまった。

「あ!この間の!ありがとうございました。」

しっかり話せていたか分からないが、とにかく会えたことが嬉しかったのを覚えている。

 

「あ!この間の子だ、もう落とさないでね。』

たったこれだけの会話だったが、私の緊張具合を見て友人は一目惚れをした彼だと察してくれ、しばらく他愛のない話をすることができた。

その後私は今しかないと思い、帰り際に彼に連絡先を聞いた。

 

彼は快くメールアドレスを教えてくれた。

彼は私の1つ上で、高校3年生でR先輩と言うらしい。

 

 

進展


連絡先を交換した日以来、毎日連絡を取り合っていた。

R先輩は優しくて、でもどこか不器用なところがまた魅力的で…。

連絡先を交換して数ヶ月後、休日には何度かデートに行くようにもなった。

R先輩は受験生であったため、長い時間出掛けることはできなかったが、私は少しでも一緒に過ごせることが嬉しかった。

そして私はある日のデートの帰り道にR先輩に伝えたのだ。

「気づいていると思うんですが、私、先輩のことが好きです。でも、今は勉強しないといけないから受験が終わるまで待ってます。」

好きな気持ちを隠したまま、連絡を取ったりデートをすることが苦しくなってしまったのだ。

するとR先輩は、

『不安にさせちゃうかもしれないし、デートもあまり出来ないかもしれないけど、今日からじゃダメかな。』

まさかR先輩の彼女になることができるなんて…嬉しくてたまらなかった。

 

その一方で新たな不安も生まれた。

「彼が受験を終えても私は一緒にいれるのかな…」

私は、彼が地方への大学進学を希望していることを知っていた。

 

 

大学受験。そして合格。


R先輩と付き合って、半年。

限られた時間ではあったが、学校の帰り道にデートをしたり休みの日には遠出したりもした。

 

季節はあっという間に過ぎ、受験シーズンとなっていた。

R先輩と会えないことは寂しかったけれど、一日でも早く安心して欲しい。

勉強に追われることなく、デートしたい。

そう思いながら耐えていた。

 

1月、2月と時が過ぎるにつれ、R先輩からの連絡はなかったが、私はひたすら待った。

 

そんな3月中旬のある日、R先輩から連絡が来た。

『大学が決まった。長い間連絡できなくてごめん。会える?』

 

受験が終わった嬉しさとこれからどうなるのかという不安が入り混じったまま、会うこととなった。

「受験、お疲れ様です。」

『ありがとう。〇〇大学に受かったんだ。2週間後には引っ越すよ。』

分かっていたけど、やはり悲しかった。

 

R先輩が遠くに行ってしまうこと、遠距離恋愛となってしまうこと。

 

「R先輩、合格おめでとうございます。嬉しいけど、寂しいです。」

必死に涙を堪えて、やっと言えた台詞だった。

『ごめんね。きっと大丈夫。』

R先輩はそう言ってくれたが、どこか自信がないようにも見えた。

 

 

それぞれの道へ


R先輩が引っ越してから1ヶ月、連絡する頻度は少なくなり2ヶ月がたった頃には連絡を取らなくなっていた。

 

自然消滅。

 

悲しかったけど、仕方がないとも思った。

R先輩は大学生活が始まり、新しい環境と新しい友人と楽しく過ごしているだろうと想像できたからだ。

 

私も高校3年生となり、受験生として本格的に勉強に取り組んでいかねばならなかった。

 

一目惚れから始まった恋。

今振り返ると恋愛の醍醐味である、ときめきと不安を沢山感じることができたと思う。

最終的にそれぞれの道を進むことになってしまったことは悲しかったが、私の高校生活に青春をくれたR先輩には感謝している。

 

hotei著

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