ふたりの女性をもてあそんだ男の末路

間違った道を選んでしまい、大切なものを失ってしまう親友のエピソード。ここで学ぶ教訓とは?

ルックスが良く、スポーツ万能、高校に進学したばかりの佐々木(仮名)は、部活動に明け暮れていた。女子と会話をすることが少なかったせいかクールキャラでとおっていた。
「かっこいいよね」などと噂されているのを見て、もてる男はいいなと嫉妬してしまうほどの人気者だった。


そんな佐々木に変化をもたらしたのは、同じクラスのリカ(仮名)だ。
リカはとにかく明るく、誰にでも馴れ馴れしく話しかける変わった女子だった。

はじめは圧倒されていたが、なぜか馬が合う二人はいつもふざけ合っていた。
次第にお互い好意をもちはじめ、積極的なリカの告白で付き合いがはじまる。
リカの影響力で佐々木はどんどん陽気なキャラに変わっていった。
すると佐々木の人気は以前よりも増していった。

人気者になった佐々木はリカ以外の女子とも遊びたいと思い始める。
リカはもっと佐々木と一緒にいたい・・・と気持ちのすれ違いがおきはじめた。
3カ月後、ちょっとした喧嘩がきっかけとなり、佐々木が別れを告げた。

時はたち二年の夏…
佐々木が一目ぼれしてしまうアユミ(仮名)が転校してきた。
同じ年とは思えないほど大人っぽくキレイ系の女子。
見た目と違い、明るく人当たりのよい性格だった。

その見た目とのギャップに好意をもち、佐々木が猛アタック。
二人は付き合い始めた。

楽しい高校生活はあっという間に終わりをむかえた。
佐々木は札幌の大学へ進学しひとり暮らし。
アユミは実家から地元旭川の専門学校へと進むことになった。
ふたりは、遠距離恋愛になることで多少もめたが、
「遠距離でも自分達は大丈夫!」
という強い想いが二人にはあった。
ふたりは関係をより深め、卒業したら結婚しようと約束していた。

順調に大学生活を送っていた佐々木に大きな転機が訪れる。
ある日、大学からの帰宅途中、リカにばったり出会ったのである。
二人は別れてから全く会話をしていなかったため、お互いの状況を知らなかった。

リカはすぐ隣の大学に進学し、一人暮らしをているらしい。
いつも同じ道を通っていた二人は、偶然にもこの一年間すれ違うことがなかった。
その後も何度かすれ違うことがあり、会うたびに垢抜けていくリカに佐々木はドキッとさせられていた。
以前は、まったく気づかなかったが、身体もすっかり大人の女性に成長していた。
アユミとの交際で性に強い興味関心を持った佐々木は、そこを見逃さなかった。

若さもあったのかもしれない。
どうしてもリカをものにしたくなった佐々木は、じつは今彼女がいないと嘘をつき「もう一度付き合わないか」と告白したのだ。

葛藤もあったが、「遠距離だしうまく嘘をつけばバレることはない」と道を踏み外してしまう。欲望に負けた瞬間だった。

少なからず佐々木に好意を持っていたリカは同意し、二人は付き合うことになる。
ここからは、嘘をつき続けなくてはいけない生活のはじまり。
佐々木はこまめに連絡をとり、スケジュール管理をしていたから、リカもアユミも佐々木をまったく疑うことなく濃密な関係を続けていた。

嘘をつき続ける二股生活は佐々木を大きく変えていく。
結婚を約束していたアユミへの気持ちと身体目的だったリカへの気持ちが同等となり、次第に自分の性欲を満たすためだけのものに変わりはじめていた。

慣れとは恐ろしいもので、二人に対しての言動や行動も自分勝手なものになっていく。
綿密だったスケジュール管理も雑になり徐々にほころびが出はじめてしまった。

佐々木の変化に不信を感じはじめたリカは、「何かあるのではないか?」と思いはじめていた。
会えない日の言い訳が何かおかしい・・・
リカは悶々として頭の中では、悪いことばかり考えてしまうようになっていた。
このままでは本当に疑うことしかできなくなってしまうと思ったリカはある行動に出た。

「用事があるから会えない」と言われた日、リカは一大決心をして佐々木の家の近くで確かめることを決意した。
まるでストーカーのようで後ろめたい気持ちもあったが、佐々木のことを信じたい一心。
リカが佐々木を信じるための最後の賭けでもあった。
家の近くを歩いたり、コンビニや喫茶店で時間をつぶしながら佐々木の行動を見守っていた。待つこと数時間、「私は何をやっているのだろう・・・」そう思い始めたとき、恐れていた最悪のシナリオが起きてしまった。

アユミが佐々木の家に入っていったのだ。
「えっ、どうして!?」
高校時代、アユミと佐々木が付き合っていたことを知っていたリカが、すべてを悟った瞬間だった・・・
悲しみと怒りが入り乱れ、すぐに佐々木を問い詰めたい気持ちになったが、同時に「やっぱり」という冷静な感情のほうが強くなっていく。

別れることを決意したリカは、すぐにその場を去り、次に佐々木から連絡がくるのを待つことにした。
いったい、どんな嘘をつくのだろう?
もう、佐々のことは信用できない!
最低の男と付き合ってしまったと後悔をしていた。

数日後、何もなかったかのように連絡してきた佐々木に「アユミと一緒にいたところを見た」と告げた。
あせって全くツジツマの合わない言い訳をする佐々木を徹底的に問い詰めていった。
1時間ほどたった頃、佐々木は黙り込み「ごめん」としか言えなくなっていた。
佐々木に特別な感情がなくなっていたリカは、その場で別れを告げた。

しかし、佐々木には、まだ本命のアユミがいる。
「どうしてバレたのか?」
「いつ見られたのだろう?」
アユミとは、うまくやっているから「まぁいいか」と反省の色は見えなかった。

しかし、リカの攻勢はここで終わりではなかった。

リカはアユミの連絡先を共通の友人から聞き、
あなたも騙されているということを一部始終を伝えた。

当然、アユミが佐々木と別れるのもあっという間、アユミにまで振られた佐々木は落胆していた。
その後、何度も「ヨリをもどしたい」と言い寄ったがそうなることはなかった。

二股をかけた男の末路である。

二股をかけることは、相手だけでなく自分も傷つけてしまうことを忘れてはいけない。
いっときの性欲におぼれ、自分の信用も失うことになった佐々木。
一度、嘘をついてしまうとその後、もっと大きな嘘をつかなくてはいけない。
自分を苦しめてしまうのだ。

友人、知人に話しは広がり、冷たい目で見られていた佐々木。
綺麗ごとを言うつもりはないが、今回の教訓、二股をするなら自分が凋落(ちょうらく)する覚悟も必要ということかもしれない。

m532著

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