キミとの儚い半年間「恋心が揺らいでいく私達」

これは俺の高校3年生の頃の話。その中でも、夏から卒業後の春までの青春真っただ中の甘酸っぱい恋愛。俺にとって一生忘れられない恋愛。

隣のクラスの女の子に一目惚れをした話。

出会いは突然だった…

高校3年生の俺は、約1年間付き合っていた彼女と別れ、フラフラと部活と遊びを繰り返し、ただなんとなく過ごしているだけの生活を送っていた。

そんなある日、地域のお祭りに学校が出店を開いてその手伝いをしに行った。暑い夏の日だった。そこで一緒になったのが、俺が一目惚れをした人。髪が長くて目がパッチリしていて、スタイルもよくて色白で笑顔が可愛い子だった。

こんな、モデルみたいな子が同級生にいたのか!?俺は腰を抜かすほど驚いたし、逆になんで今までこんな可愛い子の存在に気が付かなかったのか自分を殴りたくなるほど何故か悔しくなった。もう高校生活も残り半年だって言うのに、もっと早く出会っていれば良かった。そんな想いが込み上げてきた。

何としてでも、俺はこの女の子と仲良くなりたい。どうしたら良いか考えたけど、共通の友達がいたから、その日のうちに話せるようになった。その子と話している時は、クールぶっていたけど、内心は死ぬほど嬉しかった。ドキドキしていて、きっとニヤニヤしていた気がする。そして、その日は最高な気持ちで終わった。いや、終えてしまった。

俺は最大のミスを犯していた。そう、連絡先を聞いていなかった。InstagramもTwitterもフォローするタイミングを失い、LINEも聞きそびれていた。次は連絡先をどうやって入手するか。これを考えた。

その日から俺は、その女の子にどんどん夢中になっていく。虜になっていく。

これは脈ありでしょ

その一目ぼれ以来、ただひたすらにその子のことを考える日々が続いた。
学校ですれ違えば、目が合うこともあるし、朝も挨拶を交わすこともあった。ただ、連絡先が聞けない。

しかし、

そんなある日のこと。このもどかしい状況が一気に変わった。通学路の木々が少しづつ色づいてくる頃だった。

共通の友達から1通のLINEが来た。
「ねー。C(俺)のLINEをM(一目惚れをした女の子)に教えても良いー?」

俺は友人とオンラインゲームの途中だったが、その通知を見た瞬間に投げ出して速攻で

「良いよー」

とだけ返信をした。ここでもクールぶっていた。内心は嬉しさとワクワクで、心臓はバクバクして寝る前だったから全く寝付けなかった。これは完全に脈ありだと思った。

そして、その次の日の朝。Mちゃんからメッセージが来ていた。

「追加したよ!おはよう!」

俺は、ドキドキが止まらない。返信も迷ったけど、ありのままの気持ちを伝えようと思って、今度はクールぶらずに返信をした。

「追加してくれてありがとう!俺もLINE欲しかったんだ!」

この日以来、MちゃんとのLINEが始まり、Mちゃんが生活の中心になっていく。

もどかしい日々

Mちゃんとは、毎日毎日LINEをした。夜も毎晩と言って良いほど電話もした。学校でも、昼休み一緒に遊んで、時には一緒に帰ることもあった。俺が部活の大会があった時には、頑張れ!ってメッセージ付きのお菓子もくれたこともあった。

テスト期間は電話を繋げながら、一緒に夜遅くまで勉強をした。Mちゃんは学年で1番になるくらい頭が良かった。勉強もたくさん教えてもらった。

そんなMちゃんに俺は益々惹かれていった。大好きだった。気持ちを伝えたかった。でも、もし振られた時に、この関係が終わるのも嫌だった。

俺がここまで良い関係なのに、躊躇する理由は関係が終わるのが嫌だっただけではない。

通っていた学校は進学校ではなく、12月にもなれば進学する人も就職する人も推薦である程度進路は決まっていた。俺は、県内の大学に進学。Mちゃんは東京の大学に進学が決まっていた。これも、俺が気持ちを伝えるか迷った原因だった。

しかし、それ以上に大きな原因があった。

それは、Mちゃんの周りから、Mちゃんの男関係についてあまり良い噂を聞かなかったからだ。なんなら先生からも「辞めておきなよ~」って言われるほどだった。俺もそれは薄々は感じていた。元カレのことや、休みの日の話を聞く時も男の影を感じていた。

それでも俺は、そんな噂は信じられなかった。いや、信じたくなかった。
大好きだったから。

そうして、踏み切れずに気持ちが伝えられないまま、雪が積もる季節になっていた。

2人の約束

自分の気持ちを色々な葛藤があり伝えられないまま、LINEや通話を繰り返す中で2人の中である1つの約束をした。

自分が通っていた高校は3年生の12月のテストが終わったら、自動車学校に通って運転免許を取りに行っても良いということになっていた。

当然、自分も例にもれず自動車学校に通い運転免許を取得しに行った。そこで、Mちゃんと1つの約束をした。

免許を取ったら俺の運転でドライブに行こう!

この約束を果たすためにも免許取得に向けて頑張った。

Mちゃんを助手席に乗せて海までドライブに行くんだ。
Mちゃんは卒業したら東京に行くけどゴールデンウイークには帰省するから、その時に自分の気持ちを伝えよう。そう自分の中でも決めた。

そうして、自動車学校に通いながら大学に向けての勉強もして、気が付いたら卒業を迎えていた。免許もその頃に無事に取れた。Mちゃんとはしばしの別れだ。寂しくはなかった。また直ぐに会えると思っていたから。

突然の別れ

雪も解け、桜が咲きお互いに別々の場所で大学生活をスタートさせた。もちろん、LINEも通話も殆ど欠かすことはなかった。

しかし、ある日突然LINEが来なくなった。MちゃんのInstagramを見たら、彼氏ができていた。詳しくは分からない。きっと大学の人だろう。やっぱりか。とは思った。Mちゃんの周りが言っていたことは本当だったんだな。俺は遊ばれていたんだな。と不思議と寂しさは無かった。むかつきもしなかった。ただ、夏からの半年は何だったのか。自分でもよくわからなくなっていた。

今では、InstagramもTwitterもLINEも繋がりは切れて、Mちゃんと連絡を取る手段はない。そして、2人の約束だったドライブ。それが果たされることも、もちろん無かった。

それから5年。今では他の人が俺の助手席に座ってドライブに行っています。

さ470著

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 今回の作品は、高校3年生だった著者が経験した儚い恋愛のお話です。

    1年間付き合った元カノと別れ、なんとなくな生活を続けていた著者。
    ある日そんな著者の前に、一目惚れするほど可愛い子が現れます。
    共通の友人のおかげですぐに話しかけることができたものの、連絡先を聞くのを忘れた著者。それ以来、ずっと彼女のことを思う日々が続きます。
    そんな時共通の友人が、著者の連絡先を彼女に教えてもいいかと聞いてきたので、著者はすかさずOKと返事をしました。
    それから二人は毎日欠かさず連絡を取り続けますが、著者はフラれて関係が終わることを恐れて気持ちを伝えられずにいました。
    理由はそれだけではなく、進学先が遠く離れていること、そしてなによりも彼女の男関係に良い噂を聞かない事が気持ちを伝えるか迷う原因になっていました。
    遠く離れる彼女に一緒にドライブに行く約束をし、受験勉強と免許取得のために頑張った著者。
    しかし大学生になったある日、彼女からの連絡が絶え、彼女が新しい彼氏を作っていたことが分かります。
    周りの噂は本当だったと寂しさを覚えることはありませんでしたが、ドライブの約束は果たされることなく終わってしまいました。

    青春時代の甘酸っぱい恋愛事情について、著者の心情を交えて上手く表現されています。
    文章構成と添付画像の選択はともに素晴らしく、儚い恋愛の様子がよく伝わってくるような良い作品に仕上がっています。

    検収者 kitsuneko22

    ⑬kitsuneko22

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