私は今まで一人の時間を優先しすぎたのだろうか。「恋愛」というものを未だに知らない。一般の視点から見れば、30歳にもなって恋愛を経験したことがないというのはかなり危機的な状況なのだろう。
私自身も歳を重ねるごとに「これじゃまずい」と思ってはいるのだが、行動が伴わない。言い訳がましい話にはなるが、つい最近まで異性に好意を持つことで誰かにからかわれるのがたまらなく嫌な自分がいた。
それがいつしか、「恋愛を経験していないのは人格を疑われる」という認識に変わっていた。私の頭の中をアップデートすることができなかったのが原因だろう。
今回は、「私は何を間違えたのか」「私はどうすればよかったのか」「私はこれからどうなってしまうのか」というテーマでお話ししていく。
私は何を間違えたのか

重ね重ね言い訳がましい話をして申し訳ないが、私は仲間との時間よりも一人の時間を過ごす方が好きだ。旅行に行くにも一人だし、食事も一人でとるほうが落ち着く。少し前までは「歳をとってもこのままでいい」とすら考えていた。
しかし、最近になって結婚して家庭を築く同級生が増えた。無理をして周りに合わせるつもりは毛頭ないのだが、流石に「焦り」というものを感じずにはいられなかった。
そこで、今までの人生においてどこで何を間違えたのかずっと考えているのだが、未だに答えは出てこない。もどかっしいったらありゃしない。心を病むばかりで、悶々とした日々を過ごしている。
片思いは何度も経験しているが、それが実ったことは一度もない。結論から言うと、「告白する勇気がなかった」。この一言に尽きるだろう。つくづく受け身な性格で、相手からのアクションを期待するだけの情けない人間である。
「恋人を手に入れること<告白を拒否される恐怖」が圧倒的に上回っていた。「拒否されること」というのは、私にとっては「死」を意味するようなものだと刷り込まれているのかもしれない。
さらに、誰かに好意を持つことで周囲からからかわれることが今までに何度かあった。このように周りを気にすることで行動する勇気が阻害されていたようにも感じているが、恋愛においては言い訳に過ぎないのだろう。
私はどうすればよかったのか

恋愛ができない一番の理由としては、「拒否されることへの恐怖」が挙げられる。また、好意を持った相手に恋人がいたことを知るショックを受けたくないという気持ちもあった。
ずっと逃げてきたのだ。「逃げるな」と言われればそこまでだが、今までも現在も「恐怖」に相対することから逃げ続けているのだ。自分でも哀れに思うし、年齢を考えると「手遅れ」とすら思えてくる。
今ではプライベートで歳が近い異性と話すことが皆無である。恐怖から逃げ続けてきたツケが今になって回ってきたのだ。では、私はどうすればよかったのだろうか。
「場数を踏まなかった」。主な原因としてはそれ以外にない。少しでも自分から好意を持った異性に対して告白すればこういうことにはならなかった。それを恐怖が邪魔をして、行動するまでに至らなかったのだろう。
また、「運」にも見放されていたのかもしれない。自分に好意を持つ異性が全くいなかったわけではないが、見た目的な話で言うと自分の理想には程遠いルックスだった。
これらを加味すると、「行動しなかったこと」と「見た目で全てを決めてしまったこと」が恋愛経験ゼロの「主犯」だと考える。では、これからの自分はどうなってしまうのか。
私はこれからどうなってしまうのか

以前までは「このままでいい」と考えていたが、30を目前にして急に危機感を持つようになった。また、こんな自分を必要以上に責めてしまい、精神的に限界寸前となっている。
そんな中、言葉を選ばず追い討ちをかけるような言い方をすると、私は「人間として失格」なのかもしれない。恐怖から逃げ続けて、コミュニケーションをまともに取ることができないのは人間としてのレベルが低いし情けないとしか言いようがない。
少々言い過ぎなのは承知しているが、これぐらい言い聞かせないと意識を変えて行動することができないまま終わる。それが嫌なら行動あるのみだろう。恐怖や不安はゼロにはできない。この常に付きまとう恐怖や不安と上手く共存しながら日々を過ごしていくしか他はない。
「30歳」という区切りを迎えたことによって、期待よりも不安が上回るようになった。しかし、ここで悲観的になっていたら今後の人生を楽しむことができない。恐怖や不安に駆られる毎日ではあるが、少しずつでも前に進むことができるように一日一日を楽しみながら過ごしていきたい。
712著

コメント
コメント一覧 (1件)
こちらの作品は、恋愛経験ゼロの男性のエピソードです。
30歳になり恋愛経験がないことに焦りを感じた男性は、このままではダメだと感じながらも、最近まで他人にからかわれることが嫌な自分でいたため、気持ちのアップデートが遅れたことが原因だと語ります。
仲間とより一人で行動することを好みそのままでもいいと考えていましたが、周囲が結婚し家庭を築いていくようになりより一層焦燥感に駆られるのでした。
片思いの経験はありますが告白を断られることの恐怖が勝り、自分から一歩進むことの勇気を持てずにいたのです。
自分から行動しなかったことと見た目ですべてを決めてしまったことが原因だと考え、恐怖や不安と向き合いつつも前に進もうと決心しました。
恋愛経験がないことの反省と分析がとても深く、真摯な思いが伝わってくる内容です。
30歳を過ぎて気持ちに変化が現れる様子や不安や焦りの部分は、多くの読者が共感できる内容だと思います。
恐怖や不安、乗り超えることの難しさを認めつつ前へ進もうとする姿勢に、共感と応援を感じさせる作品です。
検収者 kitsuneko22
(69)kitsuneko22-11