人が恋に落ちる理由は摩訶不思議~奥手男子A君とBちゃんの恋物語

みなさんはこれまでどんな恋をしてきたでしょうか。

小学校で足の速かった男の子にときめいたあの頃、中学校で部活が一緒になって気づいたら好きになっていた女の子、色々な形があると思います。

ふと思い出せばなんだか恥ずかしくなってしまうような体験。

でもその一つひとつが尊くてなんだかあたたかい気持ちになれる。

そういった思い出がみなさんにもあるのではないでしょうか。

この記事でご紹介するのはありふれた経験かもしれない。

でも、「人ってこんな風に恋に落ちることもあるんだな」という新たな気づきがあるのではないかと私は思っています。

今日は、友人から聞いた話。

ある中学1年生のA君が女の子と付き合うことになり、その後どのように成長していったのか。

そういった物語です。

ぜひ、みなさんの忘れられない恋について思いを馳せながら、ゆっくりとご覧になってみてください。

女の子にちょっとした苦手意識を持った中学1年生のA君

さて、中学1年生といえば思春期真っ只中で、異性に興味を持ち始める時期です。

周りの女の子を見て、「あの子可愛いな、仲良くなりたいな」とA君は思っていたみたいです。

ただ、彼はちびまる子ちゃんに出てくる丸尾君のような、ザ・真面目君。

メガネをかけていて身長は低い。

当時は隣に女の子が並んでもそれよりも低かったのをよく覚えています。

彼は小学校のときに食べ過ぎてしまったせいだと言っていましたが、ちょっと小太りでした。

マルっとしていて愛嬌があるのですが、さすが思春期の男の子。

「こんな太っている自分はモテるわけがない」、「自分と付き合う女の子は可哀想だ」と言いながら体型のことをすごく気にしていましたね。

まあ、確かにちょっと太りすぎかなと思ってはいましたが、そこまで言わなくても良くないか?と私は思っていました。

そんなA君ですが、とても努力家で、「女の子にうつつを抜かしている暇はない、親の影響もあったのか良い大学に入るために良い成績をとらなければ」と口癖のように言っていました。

さあ、少しずつA君のことがわかってきたかもしれませんが、一番特徴的なところといえば、異性に興味はあるけど苦手意識を持っているところです。

A君は小学校の頃に好きだった女の子に「デブと付き合うなんてあり得ない」「真面目過ぎて面白味がないし楽しくない」と言われてしまったことがあり、ずっとそのことを引きずっていました。

たしかに自分の意中の子にそんなことを言われてしまっては、私だったら立ち直れないかもしれません。

なんとか克服してほしいなと思っていたのですが、この後少しずつ彼に変化が起きてきます。

ちなみにA君は私と同じ吹奏楽部に入っていたのですが、中学1年生の間は本当にパッとしませんでした。

そんな彼に見えた変化それは一体なんでしょうか。

クラスで一緒の班になったBちゃん攻略のため動き出すA君

吹奏楽部員として、頑張っていたA君。

楽器の成長はあまりなく先輩によく怒られていましたが、へこたれずに頑張っていました。当時の先輩はとても厳しくて、ちょっとミスをすると後ろから軽く叩かれたりしています。

不器用だったA君はタイミング悪く楽器と口がぶつかってしまい、口を切ってしまってちょっとびっくりしたこともありました。

ただ、暴力とかいじめがあったというわけではなく、先輩としてはA君に期待していると実は裏では話していたんですよ。

直接言ってあげてほしいなとも思いましたが。

そんな大変な時期を過ごしていたA君の体型に変化が出てきて、みるみる痩せていました。

本人は笑いながら「7キロも瘦せちゃった。」と言っていました。

本人曰く練習で走ったり、下校時刻ギリギリになって練習で使用した教室中の鍵を閉めるために駆けずり回ったりして痩せたそうなのです。

確かに、何かにとりつかれたように走り回っていたなと思いますし、勢いあまって廊下でこけてスラックスを何枚も破って親に怒られたという話を聞かされましたね。

A君もう少し落ち着いてね、今ならそう言うかもしれません。

ただ、ここは怪我の功名というべきか、痩せたことで少しずつ自信がついてきたA君は部活でも積極的に発言をしたり、女の子とも徐々に話せるようになってきたようです。

ここまで人って変わるのかと驚きましたね。

中学2年生になってA君にも後輩ができて、少しずつ先輩らしい一面も出てきていました。

でも、他にも変化の理由があるかもしれない。私はA君に興味本位で直接聞いてみることにしました。

A君は最近同じクラスになって一緒の班になったBちゃんに興味を持っていたようなのです。

Bちゃんは小柄で可愛らしい、ボブカットが似合う女の子。

当時家庭クラブに入っていました。A君は奥手なので別に好きとかじゃないと言いつつも、話題が見つからないといつも悩んでいました。

私からするともう好きなんだろうなと思っていましたが、A君本人には自覚がないようです。

私は「何でもいいから、話しかけてから考えなさい!」と彼を送り出しました。

それから数日後、A君がBちゃんに声をかけてみたと報告してきました。

私もワクワクしながらどんなことを言ったのか耳をすませて聞きました。

A君はクラスで学級代表をしていて、昔でいう連絡帳をクラスメイトに配るという仕事を任されていました。

そのときにBちゃんの連絡帳に書かれた名前を見て「可愛い字だね」と言ったそうです。

私は思わず「何ナンパしとんねん!いきなりそんなこと言ったらドン引きするやろ」と彼にツッコんでいました。

A君がちょっと落ち込んでいたので私はなんだか悪いことをしてしまったなと思ったのですが、この後驚くべきことが発覚するのです。 前回は、奥手男子A君の紹介とクラスメイトのBちゃんにA君が声をかけるところまでのお話でしたね。 さて、Bちゃんに声をかけてから話す内容を考えたせいで、突拍子もないことを口にしてしまったA君。 Bちゃんとの関係性に進展はあるのか。 ドキドキしながら読み進めてみてください。

Bちゃんからの呼び出し

ある日、部活終わりにBちゃんに呼び出されたA君。 不安になったA君は、友人の私に気づかれないようにそばで見ていてほしいと頼んできました。 なぜ呼び出されたか分からないからこそ、不安なのでしょう。 先日、「声をかけたことが失敗して嫌われたのかもしれない、気持ち悪いと思われたのかもしれない」とネガティブ発言満載のA君。 乗りかかった船だし、とりあえず声をかけろと言ってしまった私の責任もあるので、陰からこっそり見守ることにしました。 時間の5分ほど前にA君が呼び出された場所に向かうと、そこにはBちゃんとBちゃんの女友達のCさんがいました。 いきなり2対1の構図になって絶体絶命のA君。 これはやばいかもしれない。 いざとなったら私が助けに入らねばと覚悟を決めていました。 口火を切ったのはCさん、「Bちゃんが、話があるっていうから聞いてあげてくれないか」と。 緊張した面持ちのA君。 私にも緊張が走ります。 Bちゃんも緊張しているのか、うつむいたままなかなか言葉を発することができません。 しばしの沈黙が流れ、ようやく意を決したのかゆっくりと話始めました。 「私この前話しかけてもらったときに嬉しかったの。字を褒めてもらうことなんてなかったから。珍しすぎてなんか笑っちゃうんだけど。なんかね。それから気づいたらA君のこと気になってて。気づいたら目で追っちゃってた。この気持ちは分からないんだけど、たぶん好きってことなのかなって思って。だから私と、付き合ってくれないかな」 「えっ!?」。 しばし、固まるA君とそばで見守る私。 「なにこれ。一体何が起こっているの?」とおそらくその時私とA君の心はシンクロしていたことでしょう。 A君も突然のことに驚いて固まっていましたが、「ぜ、ぜひ僕でよければ付き合ってください」と返事をしていました。 頑張ったA君に感動しながらそばで見守っていた私。 人はどんな理由で恋に落ちるか分からないものだなあと感じました。

連なる奇跡

無事に付き合うことが決まったA君とBちゃん。 教室では一緒に勉強して、一緒に帰ることも徐々に増えていたようです。 友人の私としては微笑ましくてこれだけでも嬉しかったのですが、話はこれで終わらなかったのです。 私から見るとBちゃんはとても奥手で自分から恋愛に対して積極的に行動するようには見えなかったのですが、これまで入部していた家庭クラブをやめてなんとA君の所属する吹奏楽部に転部してきたというのです。 A君を通してBちゃんとも話すようになっていた私は、理由を聞いてみました。 すると「なんだか楽しそうに練習しているA君がいいなって思ったの。だから私も新しいことにチャレンジしてみようかと思って、思い切っちゃった」と笑いながら言います。 いや、私惚気られました。 甘酸っぱいなあと思いながらもあのおとなしいBちゃんがこんなに行動力がある女の子だったとはとても驚きました。 恋はこんなに人を変えるものなのだなと。 一方で、A君の方にも変化が出てきたようで、まずとても表情が柔らかくなりました。 とにかく幸せそうで、大変なことがあっても頑張れそうだと当時口にしていました。 もともとA君は努力家だったのですが、何かをするときにやらなければいけないから仕方なくやっているというどちらかというとネガティブな気持ちで物事に取り組んでいたように感じていました。 だから、少しだけ辛そうに見えることがあるのが心配なところだったのです。 でもBちゃんと付き合うようになってからは、もっとこんなことを知ってみたいと自分から勉強により一層励むようになっていました。 A君とBちゃんはお互いに良い部分を伸ばしあい、2人で成長していっているんだなと私もそばで見ていて思った次第です。

最後に

最後まで読んでいただいてありがとうございました。 このエピソード振り返って思うことはシンプルに2人は元気にしているだろうかということ。 高校は別々になってしまったので、その後2人がどうなったのかはわかりません。 でも、A君とBちゃんが一緒に人生を歩んでいなかったとしても、近くで色々な成長を見守っていた私としては、幸せであってほしいなとそう思うのです。 人が恋に落ちるのは容姿だけではありません。 ちょっとした言葉かけで恋の魔法がかかってしまうこともあるのです。 やっぱり人間の心って不思議なものですね。  

n600著

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 今回は、奥手な男子中学生の恋愛物語を書いていただきました。

    思春期真っ只中、異性に興味を持ち始めるものの、真面目人間で自分の体型にコンプレックスを持っていたA君。
    A君は吹奏楽部で活動するうちにみるみる痩せていき、自信もついてきたようでした。
    著者がA君に他に変化の理由を尋ねると、同じクラスになったBちゃんに興味を持っていることが分かります。
    著者は奥手なA君の背中を押し、A君は勇気を出してBちゃんに声を掛けます。
    そして物語は後編に続きます。

    苦手やコンプレックスを克服し成長していく男子学生の様子が描かれています。
    部活や友人から良い影響をもらい、好きな女の子にアプローチできるほどの成長を遂げたA君のことを、読者は応援したくなるでしょう。
    読者が自身の経験に思いを馳せられるような、懐かしい気持ちにさせてくれる作品です。

    検収者 kitsuneko22

    ㉙kitsuneko22-10

    今回の作品は、奥手な男子学生の恋愛物語の後編です。

    勇気を出してBちゃんに声をかけたA君に、驚くべき展開が待っていました。
    ある日、部活終わりにBちゃんに呼び出されたA君は、嫌われたかもしれないとネガティブになりながら約束の場所へ赴きます。
    BちゃんはA君のことについて思っていることを話し、A君に告白したのです。2人は無事に付き合うことになり、関係もより深まっていきました。
    そしてBちゃんはA君の楽しそうな表情に惹かれて吹奏楽部に転部したのです。
    著者は、お互いに良い部分を伸ばし合い成長する2人の姿をあたたかく見守りました。

    奥手だった2人が恋愛を通して成長していく姿が感動的です。
    Bちゃんに呼び出され不安と期待を抱くA君の気持ち、緊張の中自分の気持ちを相手に伝えるBちゃんの気持ちは、読者に深い共感を与えます。
    人を成長させる恋愛の力の凄さが伝わる素晴らしい作品です。

    検収者 kitsuneko22

    ㉚kitsuneko22-10

admin-d1-sd1 へ返信する コメントをキャンセル

目次