告白する時

季節は春、高校1年生。

新生活の始まりで不安一杯の中、

初めて一目惚れし、初めて告白をした話です。

出会い

中学生まで私は2人の女性とお付き合いをしました。

どちらも向こうから告白してくれて、成り行きで付き合った感じです。

どうも自分から先に人を好きになるというのが分からず、

仲間内でカワイイと言われている子からの告白なら付き合っても良いかという

流れに任すような性格でした。

でも高校に入り、初めて一目惚れし、自分から告白することができました。

相手は私の前の席。

入学式の終わり、クラスに集まり色んなモノが配られる中、私は当時イキって初日から

CDウォークマンを聞いていました。

当然前の席から資料やら何やらが配られ、前の彼女が振り向いて渡そうとした時、

「あっ!そのアーティスト聞いてるんだ!私も好きなの、今度貸して!」

と、「いきなり何言ってんだ」と思い目があった瞬間、なぜか彼女の目を離すことが

できなくなりました。

動揺して「あっ!いいよ、聞き終わったら貸すよ」とその場はやり過ごしたのですが、

そこからはずっと彼女を見ていました。

髪型良いな、顔小さいな、アイシャドー似合ってるなとか細かい所まで見てしまいました。

もうその日の夜は高校生活が始まった不安よりも、ずっと彼女の事を考えていました。

もちろん次の日さっそくCDを貸し、好きな曲を話し、高校生活が一気に

楽しくなりました。

告白

急接近したのはそれから1ヶ月後、クラスの親睦を深めるための合唱会の練習で、

夕方教室のベランダでCDを聞いていると、「あっ音楽聞いてる~、一緒に聞かせて!」と

彼女が来てくれました。

「いいよ」とその後は二人で聞いていた中、私は初めてここで勇気を出して

デートに誘いました。

彼女の返事はOK!うれしいというよりホッとしました。

自分から誘うなんて、それほど彼女の事が気になっているんだなと、その時本当の

自分の気持ちに気が付きました。

でもまだ告白なんてした事ない私は告白するのはまだまだ先だなと考えていました。

でもその数日後、放課後に彼女が女子生徒に囲まれて号泣していました。

ビックリして聞き耳を立てると、彼氏に浮気されたとのこと。

大ショックでした。そして、他の女子生徒が慰めてたので、

私はその日、彼女に声をかける事もなくトボトボと帰宅しました。

家に帰ると「泣いてたな、何も言われへんかったな」と自分を恥じ、

「よし!明日は明るくめっちゃ話しかけよう!」と決心しました。

次の日、彼女はいつもの彼女に戻ってました。

私はいつもより明るく「おはよう!!今日の髪型いいね!!」とちょっと

チャラく接したのですが、彼女は満面の笑みで「でしょ!」と。

もうその瞬間から好きが止まりませんでした。

その日の夕方、ベランダで佇んでいる彼女が居たので近づき、「どしたの?帰らないの?」

と声をかけました。

彼女は「うん、もう帰るよ」と少し悲しそうな顔をしてたので、

「大丈夫?」と聞いてみました。

彼女は「うん」とだけ。

少し気まずくなり、時間が止まったようになったので完全に混乱してしまい、いきなり

言うつもりもなかった「俺、○○さんの事、好きなんだ」と伝えてしまいました。

告白しようと決心していなかったので言葉はスムーズにでました。

彼女は少し考えて「うん、○○君のこと、すごく良いと思ってる。。。でも私

別れたばっかで付き合っていいか分からない」と。

ここからは怒涛の説得、「いや大丈夫だよ」とか「楽しく過ごそ」とか

沢山の言葉を伝えた。

彼女は「じゃあ、、、よろしく」と言ってくれて、私は天にも昇る気持ちになりました。

今思うと間抜けな初告白です。

それからは毎日一緒に帰り、一緒に勉強し沢山楽しい思い出を作りました。

別れ

そして2年生になった時、クラスが離れてしまい、私に新しく好きな人ができました。

彼女はその雰囲気を察し、少しづつお互いが遠慮するようになっていきました。

そして自然と遊ぶ機会も減っていき、このままじゃいけないと思い、別れ話をしました。

彼女は「そんな気がしてたよ」と悲しそうな顔で言葉を伝えてくれました。

私は「ごめんね」とだけ伝えて別れました。

別れ方としてはお互いの気持ちを尊重するという感じでした。

それからは学校で見かけても声をかけることもなく、卒業してからは会うことも

ありませんでした。

再会

それから私は出会いと別れを繰り返し、その後、結婚し子供もできました。

ある時、実家に帰り、両親と子供と食事に行った日の事ですが、店の待合いで彼女を

見つけました。

偶然にも彼女も両親と子供と来ていました。

ふと目が合った時、私は笑顔で手を振りました。

そしたら彼女も笑顔で手を振ってくれました。

一瞬の事でしたが、とても穏やかな気持ちを感じました。

彼女もまた、良い思い出として思ってくれてると。

 

 

 

sosf358著

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • shisakuallblueさん

    S-allの件は了解致しました。

    それでは検収をさせて頂きます。

    初めての投稿では有りますが、速やかな対応をして頂きまして有難う御座います。

    今回の作品は、高校生となった彼が女の子の方から近寄ってくるモテ男の青春告白記事となります。

    小中学生時代と女生徒にモテていた彼も高校生となりました。

    授業中ウォークマンを聞いて粋がっていた彼に「その曲知ってるわ」と彼女に言われ思わず動揺してしまう彼!

    彼女の「髪型良いな、顔小さいな、アイシャドー似合ってる」なと細かい所まで見てしまいます。

    彼にしては今まで無い恋する気持ちが湧き上がります。

    そして彼女の元彼の浮気を期に二人は急接近していきます。

    しかし運命なのかクラス替えの時を迎えて徐々に二人の関係は遠ざかります。

    時は過ぎ社会人となった嘗ての学友の二人が再び出会うことになります。

    それぞれ子供連れの男女は思わず笑顔で挨拶を交わします。

    現実はドラマより迫力があることを良く表してくれた興味深い作品になっています。

    互いに粋がっていた学生時代と社会人となって多くの責任を担っている現在を見事に表現しております。

    文章は分かり易く構成力良く出来ているので読者が最後まで読みたくなる作品となっています。

    有り難う御座います。

    今回の検収はこれにて完了と致します。

    次回の投稿記事も楽しみにお待ちしています。

    井上保夫

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