タイミングによって終わった恋。

順調に思えた大学生カップルの出会いから楽しかった日々、そして別れ。
別れの原因は、タイミングだった。

出会い


ついに念願の大学生活がスタートした。
おしゃれして、バイトして、勉強もがんばって。
そして、素敵な恋愛をしたい。
大学生キャンパスライフのはじまりに、私は期待を膨らませていた。
入学式と学科ごとのあいさつも終えて、新しい友達もでき始め、楽しい毎日を送っていた。

そんな中、部活・サークルに入りたいと友達が言い始めた。
私は特に興味がなかったが、見学だけならいいだろうと思い、付いていってみることにした。

私達のグループは5人。
この時期のキャンパス内といえば、
新入生ともあれば歩いているだけで、すぐに部活・サークルのスカウトの嵐なので、選択肢には困らない。

そこで見学することに決めたのはバレーボールのサークルだった。
といっても活動は週1~2回。
バレーボールをするのも2時間程度でその後の飲み会がメインのような、遊びのサークルだ。

なぜこのサークルを選んだのか、

なんと私の一目惚れだ。

興味がなく付いていくだけのはずだった私。
なんともおかしな話である。

しかし、私以外にももう一人ライバルが。

そう。グループ内で2人が同じ部活・サークルだったのである。
私は、そんなドラマの主人公のような展開に完全に浮かれてしまっていた。

その一目惚れの相手とは、サークルのスカウトをしていた一人で、2つ年上の先輩だった。
今思えばかっこいい方ではないのかもしれない。
しかし当時の私にとっては、本当にかっこよく憧れの存在そのものだった。
人懐っこくて明るくて、話も面白く、おしゃれ。まさに理想通りだった。

もっと仲良くなりたいと思うようになっていた。

連絡先の交換

結局、サークルには入部しなかった私。
だが見学のときに無事連絡先を手に入れることができ、ついにメールのやり取りがスタートした。

はじめは、一緒に見学に行った友達の薦めもあり、先輩のバイト先の居酒屋へ飲みに行ってみた。
今ではビールに日本酒にと酒豪な私も、当時はお酒を飲み始めたばかりの女子大生。
女の子でも飲みやすいカクテルなんかも教えてくれ、忙しい中気にかけてくれる彼。
ますます憧れの存在に。

そんな中、近々引っ越すという知らせが。
「手伝いに行ってもいいですか?」そんな大胆なことを言ってしまっていた。
力のない世間知らずな女の子一人が手伝いに行っても、何の役にも立たず、ただ邪魔になるだけである。
しかしそんな迷惑な提案を、快く受け入れてくれたのだ。

後々聞いたのだが、この提案が嬉しかったらしい。

その後のデートで付き合うこととなった。

おだやかな日々


付き合ってからの日々は平和そのものだった。
いつも優しい先輩との時間。
大きな喧嘩をすることもなく、
ショッピングへ出かけたり、遊園地、動物園、夏祭り。
記念日には旅行のプレゼント。イベントにはサプライズ。
たくさんデートを重ね、おだやかで楽しいものだった。

料理は苦手、と日頃から言い続けていた私。
ピクニックの日、私が朝からお弁当を作っていたことをとても喜んでくたことをよく覚えている。
幸せいっぱいだった。

すれ違い


彼の友達、周りの人にも紹介してもらえて順風満帆なように思えた。
特別な事件があったわけではないが、その後すれ違い始める。

2つ年上だった先輩は、大学4年生となり卒業後のことを考え始めていたようだ。
家業を継ぐ予定だったことは以前より聞いていた。

結婚願望が高かったようで、結婚を視野に入れて考えてくれていたことは感じていた。
私が若かったこともあり言葉には出さなかったが。

私もぼんやりと結婚くらいは考えたこともあった。
しかし、どうしても現実的に考えることができなかった。
いつかは結婚したい、でも今はまだ早いと思っていたのかもしれない。
まだ大学2年生だった私には、将来のことは深く考えられなかった。

将来像の考え方の違いもあり、私が避けるようになってしまった。
そうなってくるとますます会うのが気まずくなり、だんだんと会う頻度も減っていった。
少しずつすれ違い始めていた。

別れ


その後、彼から別れを告げられ、そのまま別れることになった。

私が避けてしまったことが原因なのにも関わらず、
キャンパス内で見かけたときに痩せたんじゃないの、と心配のメールをくれる。
そのときに返事をしていればまた何か変わっていたかもしれない。
だが、返事はしないまま時が経った。

その後、SNSで彼が結婚したことを知ったのは、約2年後のことだった。
幸せそうな写真を見ていると、私も彼と結婚できていれば幸せだったのかな、と複雑な気持ちになったりもした。

しかし、別れた彼女をいつまでも心配してくれるような優しい彼。
そんな彼と付き合えたこと、一緒に過ごした時間は、今の私にとって大切な時間だったと今でも思える。

彼には感謝の気持ちを伝えたい。
あなたのおかげで、私の大学生活は幸せいっぱいだったと。

 

dfgve著

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • doremi123さん

    初めての投稿をして頂きまして有り難う御座います。

    それでは検収をさせて頂きます。

    今回の作品は、スタートした大学生活で思いも掛けない一目惚れの彼に出会ったお話です。

    彼女は友人達に連れられて部活やサークルのスカウトを見学して回る事になります。

    そんな最中にスカウトをしている彼を見ている内に恋してしまいます。

    何とか知り合いになりたい彼女でしたが、見学の時にタイミングよく彼の連絡先を手に入れる事が出来ました。

    話しの流れもスムーズで分かり易い文章です。

    サラリとした表現も読者には好感を持たれるでしょう。

    ついにメールのやり取りがスタートして彼の引っ越しを手伝ったことが幸いして直ぐにお付合いする事になります。

    付き合ってからの日々はショッピングへ出かけたり、遊園地、動物園、夏祭りなどで楽しいデートを重ねていきます。

    そんな二人も彼の卒業が近づき実家の家業を継ぎ結婚相手になって欲しいとのことです。

    しかし、まだ大学2年生だった彼女には彼の気持ちに応えられるほど将来のことは深く考えられなかったのです。

    将来像の考え方の違いもあり、彼女は彼を避けるようになってしまいます。

    さりげない文章で二人の人生観の違いを見事に表現しています。

    その後SNSで彼が結婚したことを知った彼女ですが、何時までも優しい彼に対する感謝の気持ちは変わりません。

    最後の締めも上手くまとめて頂き有難う御座います。

    若々しいタッチと爽やかな印象が読者に魅力的と思われます。

    これからもご自身の個性と大切にして記事作成に取り組んで頂きたいと思います。

    それでは今回の検収をこれにて完了と致します。

    次回も同じ様に投稿して頂く事に成ります。

    どうぞ宜しくお願い致します。

    井上保夫

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