大学のほろ苦い出会い

大学内で出会いが生まれるきっかけというと、どんなことが思いつくでしょうか。

サークルに参加して知り合いになる、講義で偶然一緒になる等々。

私の場合は後者で出会いを経験しました。

大学ではサークルに入らず、家にこもってゲームやネットサーフィンなど、自分のやりたいことを優先して時間を割いていた毎日。

講義はサボらず毎回出席し、刺激はないけれど普通に過ごせば単位の不安を抱えず、そつなく大学生活を満喫していました。

講義でいつもいるあの人

毎回講義に出ていると、同じようにいつもいる人というのが大体分かってきたりします。

私はいろんな講義でよく見かける、高身長の女子が目に付くようになりました。

その人は見かける限りではいつも一人で、ほかの人とつるんでいる姿は見たことがなかったのです。

学科ごとの必修科目でも見かけたことから、学科が一緒らしいことは分かりました。

居眠りしたい人やスマホをいじりたい人は大抵一番後ろの座席近辺にいるものですが、その人はいつも前方の座席にいて、真面目に講義を受けているのが印象的でした。

私も、遠くにいると板書しづらいこともあってよく前方の席を選ぶことが多く、偶然ですがすぐ近くに座っていることも多かったです。

最初は「あの人いつもいるな」くらいにしか思っていませんでしたが、次第に異性として気になり始めるようになりました。

生真面目で大人しい雰囲気に自分を重ねて親近感が湧いていたかもしれません。

ただ、話しかけてみようと思っていても普段から一人で黙々と佇んでいる姿は、どこか近付き辛い雰囲気もあり、中々機会がなく日々が過ぎていきました。

偶然の巡り合わせ?

そんな状況を変えられるチャンスがやって来ました。

少人数で受ける演習講義にて、あの人がいたのです。

この時に初めて名前がわかりました。

受講者は全員で7~8人ほどしかおらず、教室も小さなミーティングルームのような場所で距離感も近い。

これも何かの運命、そう思った私は何か些細なことでもいいから話しかけてみようと思いました。

しかしながら、いざ目の前にいるとなかなか話す勇気がでない。

そんな状況を友人に話しては助言に勇気をもらいつつ、当日になるとやっぱり委縮してしまうということを繰り返していました。

このときはもはや講義の内容そっちのけで、頭の中では如何にあの人に話しかけられるか、そんなことばかり考えていました。

当時ハマっていた音楽を脳内で爆音再生して勇気を貰いつつ、ついに話しかけることに成功。

最初に出した話題は、ほかの講義で出ていた課題で分からないところを聞くだけのものでした。

あれだけドキドキしながら話しかけたものの、会話自体はすんなりいきました。

後から冷静に考えれば、そんな大層なことではないのだからもっと気軽な気持ちで話しかければいいものなのですが。

それから毎週1回は話しかけてみようと決め、当日になると「話しかけるぞ」とドキドキしていたのを覚えています。

ほかの講義でも隣に座って一緒に講義を聴くことができ、食堂で偶然すれ違った時に声をかけてくれたのはすごく嬉しかった記憶があります。

その後は別の演習講義でも一緒になりました。

その演習では二人一組のペアを組みながら進行することになり、私はその人と自然にペアが組まれるように、傍から見たらかなりわざとらしく近づいて無事にペアを勝ち取り、一緒に作業をしました。

しかしながら、それ以上距離が縮まることはありませんでした。

遠い場所にいるあの人

一度だけ、一歩踏み込んで食事のお誘いをしてみましたが、あっさり断られてしまいました。

まだそこまでの親密レベルに達していないのか。あるいは嫌われてしまった?と思ったものの、

向こうから挨拶をしてきてくれたり、進んで隣の席に来てくれたりしたので、

気を取り直して出来るところから交流を続けるも、一向に進展が見られず。

そんな時に、あるSNSのアカウントを教えてもらうことができました。

覗いて見えてきたのは、ある創作物を発表し、その方面の仲間と盛んに交流している姿でした。その人はある趣味で知名度のある人でした。

それもなかなか意外性のある趣味で、そんなところにも驚かされましたが、SNSの内容を見たとき、この人は趣味に生きている人だということを強く印象付けられました。

恋愛よりも趣味で充実した生活を送りたい。この人に自分のことに興味を持ってもらおうとするのはとても難しいと思い知らされました。

意外な一面を知ることが出来たのは良かった

結局、それ以降も距離が縮まることはなく、配属された研究室が分かれてしまうとそのままフェードアウトしてしまいした。

あの人が私のことについて、実のところどう思っていたのかは分かりませんが、恋愛対象ではなかったのでしょう。

そもそも、恋愛に興味がなかったのだと思います。

悲しさはありますが、熱中できることに対し、このまま頑張っていてほしいと願っています。

 

hpjposof著

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • hiroki_4826さん

    2記事目の投稿をして頂きまして有難う御座います。

    それでは検収をさせて頂きます。

    今回の作品は大学生活で講義を受ける中何時も気になる女生徒と知り合うお話です。

    講義の時は何時も前方で聞くことが多い大学生。

    そんな彼と同じ様に偶然ですがすぐ近くに座っていることも多かった彼女。

    次第に気になる存在となります。

    そして異性として気になり意識し出すと、今度は話しをする機会を探します。

    上手く話すことが出来るのですが、その先が見えません。

    その後なんとかSNSで繋がる事が出来るのですが、彼女の別の世界を知ります。

    それは黙々と佇んでいる姿であり近付き辛い雰囲気もある創作姿です。

    その世界で生きる彼女とは、その後会う機会も無くなり過ぎ去って行きます。

    色々な趣味や生活環境の違いで恋しても付き会う事のない男女は多いものです。

    そんな男女のすれ違いをロマンチックな映像を通して作品にして頂きました。

    日常の中のさり気ない一コマであっても忘れられない女性はいます。

    読者もそうそう、私にもそんなことアッタと思い出させて下さる内容です。

    良い作品です。

    有難うございます。

    今回の検収はこれにて完了と致します。

    次回の投稿記事も楽しみにお待ち致します。

    井上保夫

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